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[ニュース]2024年、史上最も暑い年に―エルニーニョ終息後も高温傾向続く

2024.11.12

2024年、史上最も暑い年に―エルニーニョ終息後も高温傾向続く

2024年は、観測史上最も気温が高い年になる見通しです。
欧州連合(EU)の気候研究機関「コペルニクス気候変動サービス」によると、今年の世界平均気温は、工業化以前(1850~1900年平均)に比べ摂氏1.5度以上上昇する可能性が極めて高いと発表されました。この記録的な高温は、主に人為的な温室効果ガス排出が原因とされています。

2024年の高温はエルニーニョ現象を超える規模

2024年の初め、南太平洋で発生したエルニーニョ現象が一因となり、地球全体の気温上昇を加速させました。
しかし、エルニーニョ現象が2024年4月頃に終息した後も、異常な高温が続いています。このような現象は、自然要因だけでなく、化石燃料の使用や森林破壊などによる気候変動が大きく影響していると科学者たちは指摘します。

気温上昇がもたらす世界的影響

2024年の高温による影響はすでに顕著です。多発する熱波や激しい嵐、さらには極端な豪雨は、人々の生活に直接的な被害を及ぼしています。
コペルニクスのデータによれば、2024年には初めて年間平均気温が1.5度を超える可能性が高く、この数値は気候変動の象徴的な警鐘となります。

パリ協定の目標と現実

2015年に採択されたパリ協定では、気温上昇を長期的に1.5度未満に抑える目標が掲げられました。
しかし、2024年のデータは、この目標の達成がいかに困難であるかを物語っています。国連は、「現在の政策のままでは、今世紀末までに世界は摂氏3度以上温暖化する可能性がある」と警告しています。

科学者が求める「ネットゼロ」達成の必要性

科学者たちは、地球規模の気候危機を防ぐためには、「炭素排出量を差し引きゼロにする『ネットゼロ』の実現が不可欠だ」と強調しています。
これにより、嵐や熱波の頻度と規模を抑え、地球の気温を安定化させることが期待されています。

COP29への期待

2024年11月、アゼルバイジャンで開催される国連気候変動枠組条約第29回締約国会議(COP29)は、気候変動に立ち向かう国際社会の取り組みを加速させる重要な機会とされています。
各国政府が具体的な行動を起こし、地球温暖化を抑えるための実効性ある対策を打ち出すことが期待されています。

2024年は、気候変動の現実を世界が痛感する年です。人類全体で協力し、持続可能な未来を築くための行動が求められています。

 

参照:2024年は史上最も暑い年になる見通し エルニーニョ終息後も高気温続く

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