[ニュース]産業廃棄物税の未来:課題と解決策を探る
2024.07.17
産業廃棄物税の未来:課題と解決策を探る
県産業廃棄物税の課税期間が2025(令和7)年度末に終了するのを受け、福島県は継続に向けて手続きを進めています。
産業廃棄物税の今後について考えるために以下にまとめました。
背景
福島県は2025年度末に終了する産業廃棄物税の課税期間の継続に向けて手続きを進めています。
この税は、県民の生活環境の向上に不可欠な財源として機能していますが、納税者の負担が伴うことから、その制度の課題を検証し、議論を尽くす必要があります。
産業廃棄物税の目的と運用
産業廃棄物税は、産業廃棄物の排出抑制と循環型社会の形成を目的とし、税収を廃棄物の発生抑制や再生利用、減量化などの施策に充てています。
2006年4月に施行され、これまで3回にわたり5年ずつ適用期間が延長されています。県内の最終処分場に搬入する排出事業者や中間処分業者が1トン当たり千円を支払うことで、2023年度には4億5千万円の税収がありました。
税収と経費の現状
現在、産業廃棄物税の税収は減少傾向にあり、事業規模の拡大に伴い、税収が充当額を上回る状況が続いています。
基金を取り崩して対応しており、基金残高は2023年度末には3億円を割る見込みです。このため、事業費の圧縮が喫緊の課題となっています。
課税の公平性の問題
現行制度では、一部の事業者が課税対象から外れているため、公平性に欠けるとの指摘があります。
家庭ごみと一緒に焼却している自治体の施設利用者は、産業廃棄物の最終処分量を明確に把握するのが困難として納税を免除されています。他県では徴収している事例もあり、免税の在り方も再検討が必要です。
産廃税の継続の必要性
2022年度には713万トンの産業廃棄物が排出され、そのうち最終処分されたのは8%の61万トンで、残りは再生利用されています。
持続可能な循環型社会を実現するために、産廃税の継続は不可欠とされていますが、最終的には廃棄物の処分と税そのものが不要となる社会を目指すべきです。
引用元:【産業廃棄物税】制度の課題検証を(7月13日)
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